会話つまみ食い
1日のルーティーン
芦田さんの1日のルーティーンがあれば教えてください。
- 6時
- 起床
- 朝
- 横浜中央市場で魚を仕入れる
- ~10時
- 仕込みをして家に戻る
- 12時
- 自宅でお昼ご飯
- 16時
- お店に戻って仕込み
- 17時~22時
- お店オープン
日本でお店を始めて
酒井:
「Chez Mamie(シェマミー)」という店名の由来は何ですか?
芦田さん:
「おばあちゃんの家」という意味です。
最初にスイスのレストランで働いた時に、若い子たちに混ざって働いていたので「マミー(おばあちゃん)」と呼ばれていて(笑)
それに、本名の麻美(あさみ)が「まみ」とも読めるので、小さい頃から「まみ」と呼ばれていたのもあって、
「Chez Mamie(シェマミー)」にしました。
酒井:
日本でお店を始められてどうですか?
芦田さん:
帰ってきてから3年間はコロナと被っていたこともあって、かなり大変でした…
緊急事態宣言でフレンチなのにお酒を提供できなかったので、かなり落ち込みました。
ただ、そんな中でも通ってくださる常連さんの存在には本当に助けられました。
今年に入ってからは知名度も徐々に上がってきて、お客さんも増えてきました。
酒井:
地元の方も多いんですか?
芦田さん:
ほとんどが地元の方です。
やっぱり妙蓮寺にフレンチ食べに行こうって思わないじゃないですか。(笑)
酒井:
地元民だからこそ言えることですね、それはわかります(笑)
芦田さん:
はい、地元の方に愛してもらえるのが一番良いと思っていますしね。
シェマミーで大切にしていること
酒井:
コンセプトとしては、「Chez Mamie(シェマミー)」という店名にもあるように、親しみのあるフレンチですか?
芦田さん:
その通りです。
フランス料理というとハレの日というイメージがあると思うんですが、フランス人は毎日食べてるものですし、普通の住宅街で、ナチュラルワインを主体にに軽く飲みに来てほしいと思っています。
今までいたお店は厨房にこもっていることが多かったので、お客さんの反応が全く見れなかったんです。
このお店ではあえてオープンキッチンにして、お客さんの様子が見れるようにしました。
酒井:
「Chez Mamie(シェマミー)」で大事にされていることはありますか?
芦田さん:
地元に密着した、仕事帰りに一杯飲もうかなと、軽い気持ちでいつでも入ってもらえるお店でいたいと思っています。
酒井:
おススメのメニューは何ですか?
芦田さん:
牛ホホ肉の赤ワイン煮ですね。
自分自身、煮込み料理が好きなのでやっぱりおススメです。
酒井:
フレンチと聞くとコースのイメージなのですが、コースは提供されているんですか?
芦田さん:
基本的にはアラカルト(単品)で提供しています。
コースだけだと、お客さんも構えてしまうと思うので。
「ワイン1杯と、おつまみを少し」みたいなお客さんも来やすいように、あえてコースはやめました。
その日のお腹の空き具合で調節できたり、好きなものだけ頼めたりするので、アラカルトの方が色々なお客様に対応できて良いですよね。
もちろん、コースでお願いしたいという方には臨機応変にお応えしています。
酒井:
ワインのこだわりはありますか?
芦田さん:
全てナチュラルワインで揃えています。日本では珍しい友人が造るスイスワインもあります。
スイスで働いていた時に、ソムリエたちが休みの日に飲むのがナチュラルワインばかりだったんです。
一緒に遊んでいたら、自然と私もナチュラルワインが好きになって。
体に優しいし、たくさん飲んでも次の日に頭が痛くならないのが良いですよね。
酒井:
スイスから妙蓮寺のまちに戻られて、率直にどうですか?
芦田さん:
地元に意外と昔の同級生が残っていて、噂を聞きつけてお店に来てくれることがあって、そういうつながりがまだ残っているのは嬉しいですね。
酒井:
お店をしていてよかったなと思う瞬間は、いつですか?
芦田さん:
お客さんが美味しかった、来てよかったと喜んでいる姿を見た時ですね。
やっぱり、自分の料理で人を幸せにできた時は、とても嬉しいです。
酒井:
今後はどんなお店にしていきたいですか?
芦田さん:
妙蓮寺や地元の方に愛される、地元密着型のお店にしていきたいです。
酒井:
最後に読者の方にメッセージをお願いします!
芦田さん:
よく街の方から「どんなお店かわからない」「敷居が高そう」と言われるのですが、全くそんなことはないので、気軽に1~2杯飲みに来てください!
芦田さん、ありがとうございました!
編集後記
取材で一番驚いたのは、パリやスイスの名店で働いていた方が、妙蓮寺の街にいたことでした。
世界的シェフと一緒に働いていた方が妙蓮寺でお店を開いて「気軽に来れるように」というコンセプトで、一流の料理とワインを出している。
街を面白くしてくれるのは、やっぱりこういう「人」の想いなんだよな、とあらためて思った取材でした。
料理やワイン、どれも本当においしいので、是非皆さんも訪れてみて下さい。
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