採れたて野菜を届ける『齋藤農園』(前編)

お店とケのまち

今回は、新鮮夏野菜の直売で人気の『齋藤農園』代表の齋藤さんにお話を伺ってきました。

インタビュアー:酒井 洋輔(ケの日のこのまち編集長 くらしとすまいの松栄三代目)

場所はこちら

酒井:

まずは恒例の「関係のない質問」からどうぞ!

靴のサイズ
26です
好きなYouTube
特になし(流し見してます)
コンビニでよく買うもの

ゴルフ行くときにコーヒーを買います
息抜きする場所は

横浜や関内で友人と一杯飲みに
最後に泣いたのは

今年のゴルフ・マスターズの試合に感動
自慢できること
ゴルフでアルバトロスを達成したこと
人生最大の買い物は
自動車
人生最大の無駄遣い
無駄遣いはしょっちゅうです(笑)
17歳に戻れたら
陸上部に入って400mリレー選手になりたい
生まれ変われるなら
次も農家として生きたい

横浜に残る農の風景

齋藤農園さんはここ妙蓮寺で15代続く歴史ある農家さん。夏野菜の直売朝市が人気です。

妙蓮寺駅から徒歩10分ほど、急坂を上り下りした先には、東横沿線であることを忘れてしまうような農の風景が広がっています。

今回は、ご家族と共に農園を営む齋藤さんにお話しを伺ってきました。

酒井:

齋藤農園さんは、いつからこの地で農業を営まれているのでしょうか?

齋藤さん:

お寺で聞いた話ですが、私の代でおおよそ15代目。江戸時代から続いているそうなんです。

いつから農業をはじめたのかはちょっと分からないのですが…。

酒井:

とても長い歴史を持つお家なんですね。

齋藤さん:

でも、農地が今のような形になったのは私が小学生の頃かな。

家族で山を切り拓いて、泥をこっちに持ってきたりもしたんですよ。

広大な農地は土地開発によって少しずつ形を変えてきたという

酒井:

このあたりはいわゆる谷戸(やと)地形、すり鉢状になった谷のような形をしていますよね。

齋藤さん:

そうなんです。時代とともに周りの宅地開発もあって、地下水の通りみちも変わってきています。

時代の変化とともに、農地のすがたもゆっくり変わってきたんですね。

夏の直売朝市

齋藤農園さんといえば、新鮮な夏野菜の直売朝市が有名です。

毎年6月10日から8月10日までの毎週、日・火・木曜に開催されているそうです。

朝7時からのスタートですが、早朝から行列となることもあるそうですので、少し早めに向かうのが安心なのだとか。

酒井:

朝市、いつも大盛況ですよね。

ご近所の方からも「トマトが美味しいから毎年通ってる」なんてお話を聞いたりもします。

齋藤さん:

ありがとうございます!

毎年夏の朝市に向けて、トマト、きゅうり、なす、枝豆など、20種類以上の品種を栽培していますよ。

朝市ではきゅうりやトマトなど多様な野菜がずらり

酒井:

一番人気はどの野菜なんでしょう?

齋藤さん:

実は…枝豆なんです。他の野菜でもそうですが、やっぱり朝早く採るから新鮮なんですよね

植物が一番水分を上げてくる時だから、一番美味しい時なんですよ。

酒井:

話を聞くだけで食べたくなってきますね…(笑) 

長年続けてこられて、常連さんも多いと思うのですが、どのようなお客さんが多いのでしょう?

齋藤さん:

ご家族連れから年配の方まで、色々な世代の方がお越しになります。

世田谷だったり、市外・県外から来てくださる方も多いんです。

枝いっぱいに実った枝豆は朝採れたての新鮮さが魅力

酒井:

なるほど…! 直売ならではの、お客さんとの交流も素敵ですよね。

齋藤さん:

そうですね。野菜を市場に卸すこともあるのですが、やっぱり常連さんとの他愛のない話なんかが、一番心の支えになるんです(笑) 

「美味しかったよ」とか「こういう野菜をつくって欲しい」など、感想や要望を言ってもらえるのは本当に嬉しいですね。

酒井:

お客さんの声を踏まえた野菜づくりにも挑戦しているんですね。

齋藤さん:

そうなんですよ。以前は、「青臭いトマト」「円盤ズッキーニ」など、お客様の要望も踏まえて色々試したこともありましたね(笑)

さすがに今はマニアックな品種は栽培をやめましたが、今後も時代にあわせた品種の栽培をしていきたいですね。

野菜のおいしさは土づくりから

酒井:

横浜の住宅地に、これだけきれいな畑の風景が身近にあるということは嬉しいですよね。実際市内でも珍しいのでしょうか?

齋藤さん:

珍しいですね。港北区でこれだけまとまった農地を持っているのはうちくらいじゃないかなあ。

だからこそ、JAさんや同業者との横のつながりも大切にしますね

「トマトは今年どうなの?」みたいなちょっとした情報共有なんかもこまめにしています。

酒井:

野菜づくりの上で大切にされていることを教えてください。

齋藤さん:

作る上で一番大事にしてるのはやっぱり堆肥ですね。

土の活力を大事にするって言う。綾瀬の方から堆肥を取りに行って、一年寝かして使ってるんです。

酒井:

堆肥にもこだわってらっしゃるのですね。

齋藤さん:

はい。昔は川崎の厩舎に馬糞をもらいに行ったりもしていましたが、今は牛糞ですね。

もらった堆肥を1年発酵させて、土に混ぜ込んでいく。そうして育った土壌があってこそ、野菜の甘さが出てくると思っています。

酒井:

齋藤農園さんの夏以外のスケジュールを教えてもらえますか?

齋藤さん:

冬は直売はしていませんが、主にカブなどを栽培しています。

農閑期は1月、2月。一番忙しいのは、4〜8月という感じでしょうか。

後編では、齋藤さんの農業の原点や、次の時代につなげる想いに迫ります。お楽しみに!

齋藤農園

住所
横浜市港北区菊名 3 丁⽬ 9-3
電話番号
045-431-0888

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この記事を書いた人

石垣 慧

石垣 慧

91年生まれの妙蓮寺在住。「出版社ビーコン」を主宰するほか、編集者として、また文筆家・校正者としても幅広く活動中。

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