こだわりは「工夫しないことが工夫」サリサリカリー(白楽 六角橋)

ケのまち調査隊


白楽駅から徒歩5〜6分ほど。六角橋交差点からすぐの場所にある「サリサリカリー」さんにお邪魔して来ました。

場所はこちら。

(Googleマップより)

この辺りにお住まいの方なら、誰もが一度はお店の看板を目にしたことがあるのではないでしょうか?

マツコの知らない世界をはじめ、数々のメディアに取り上げられた「パキスタンカレー」のお店なんです。

パキスタンカレーとの出会い

今回取材に応じて下さったのは、2年ほど前に他界された、初代マスターのお孫さんである、棟方さん。

今は亡き初代マスターであるおじい様は、仕事を転々としていたそうです。

そして、絨毯の仕事をしていた時に出会ったのが、この後、運命を変えることになった、パキスタン人。

その方に、現地パキスタンの結婚式にまで、お呼ばれされた初代マスター。

そこで口にし、衝撃を受けたのが、パンジャブ地方の家庭のおもてなし料理である「パキスタンカレー」だったのです。

本当は、沖縄に出店予定でした!

初代マスターは、持病から、暖かい地方で暮らしたかったので、店頭にオブジェとして飾られてある愛車(スバルR2)で、3回も沖縄を下見に訪れたといいます。

住まいだった北海道を出発し、沖縄に向かう途中、横浜に住む知人に挨拶をするために、寄り道をしたことがきっかけで、現在の横浜に出店することになったそうです。

人生何が起こるかわからない!何とも面白いエピソードですね。

メニューは一つだけ

気になるメニューは、カレー、サラダ、チャイの3点セットの一つだけです。

8時間かけて、じっくり作られるというカレーの味付けは塩だけ。

『調味料が塩しかない時代』からあるカレーだからだそうです。

なんと、水も使ってません。

15〜16種類のスパイスは、木の実や皮などの香りがあっても、それ自体に味のあるものではなく、

全ては野菜や肉などの素材から出た味なのです。

食べ終わった後に、舌に味が残らないのが、不思議でした。

棟方さんに、カレーへこだわりをお伺いしたところ、

「工夫しないことが工夫」

とおっしゃっていました。

余計なものを加えずにシンプルが一番美味しい‼︎ということですね。

スパイスは身体を元気にすることがわかったのも、昔人の知恵から。

看板にもあるように「1000年のカレー」とは、薬も病院もなく、愛しかなかった時代から、受け継がれた味。

サリサリカリーは、「昔人からの贈り物」だと感じました‼︎

近所からのお引越し

ご存知の方も多いと思いますが、4年前は、六角橋の業務スーパーの向かいに店を構えていました。

更新時期が切れる頃、80年以上続くフルーツ屋さんの店舗が空くことになり、そのお店を受け継がれたのです。

お店には、フルーツショップ柳屋さんの名残りが沢山残っています。

是非探してみてください!時代の流れを感じます。

ご家族で経営されています

現在姉妹店は3つ。

札幌カラバトカリー」「横浜サリサリカリー」そして昨年オープンしたのが、「盛岡サリサリカリー」です。

初代マスターにはお子様が3人いて、それぞれが3店舗を営まれています。

初代マスターとは、もうお会いすることが出来ないのは残念ですが、初代マスターの愛は、しっかりとカレーの味に受け継がれています。

お孫さんである棟方さんから一言、「好奇心があったら、是非挑戦してください!」とおっしゃっていました。

お店に来られない方、テイクアウトのお弁当も販売しているので、是非こちらもご利用ください。

昔人の知恵が詰まった1000年のカレーは、人間の本能が覚えている、どこか懐かしい味かもしれません。

一部の人に理解される味を、是非試してみてはいかがでしょうか。

サリサリカリー

住所
横浜市神奈川区西神奈川3-9-2
Instagram
https://instagram.com/sarisaricurry?utm_medium=copy_link
WEB
http://salisali.web.fc2.com/

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この記事を書いた人

鈴木安佳音

鈴木安佳音

広報職や、保育園栄養士などを経験し、2021年にフリーランスとして独立。カメラ・料理・ドラマ・美容・器が好き。

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